La Sylphide & Napoli Act3@David H. Koch Theater

デンマーク・ロイヤル・バレエがアメリカツアーで、David H. Koch Theaterへ。
全米ツアー前、3月グッゲンハイム美術館Works & Processもやってたようで
1988年以来のNY公演(14-19日)だそう。
Playbillから20%ディスカウントのメイルが来てたし、せっかくの機会なので鑑賞することに。
Royal Danish Ballet1
15年間NYCBのプリンシパルだったニコライ・ヒュッベ(男前!)が、故郷デンマークに戻り
2008年Royal Danish Balletの芸術監督に就任。
ちなみに、現在のNYCB芸術監督ピーター・マーティンスはRoyal Danish Ballet出身です。

歴史ある北欧の名門カンパニー、バランシンやノイマイヤーなど現代作品の上演もしますが
19世紀当時のロマンティックバレエを現代に伝える「ブルノンヴィルスタイル」で知られています。

オーギュスト・ブルノンヴィルは、1832年タリオーニ振付「ラ・シルフィード」に魅せられて
1836年、自ら「ラ・シルフィード」を振付・主演。
当時としては珍しく男性ダンサーの見せ場が多くて
(ブルノンヴィル自身が主役を踊るため再振付したので)
繊細な足捌きと、「デンマークの抱擁」と呼ばれる腕のポジションが特徴です。

デンマーク・ロイヤル・バレエと言えばブルノンヴィル、ブルノンヴィルと言えばラ・シルフィード
と言うことで、伝統のLa Sylphideを鑑賞。ストーリーは、こちら

現在はオリジナルのタリオーニ版は記録が失われて、よく上演されてる「ラ・シルフィード」は
1972年ピエール・ラコットが復刻させたラコット版とブルノンヴィル版です。
そういえば、コボー版(2005年)もありますね。

コボーはゲストプリンシパルで出演して、初日The Lessonを踊ったようです。

La Sylphide: Susanne Grinder
James: Marcin Kupinski
Effy: Louise Østergaard
Gurn: Alexander Stæger


演奏は、New York City Opera Orchestra。
1幕、ジェームスのバリエーションが始まると会場が拍手!
170年前に作られて、現代まで受け継いできた伝統だけあって
ジェームス役のポーランド人Marcin Kupinskiは、さすがの足捌き。
抱きとめるように腕を広げたジュテも美しい。

アレクサンダー・ステーゲル演じるグエン、エフィーをひそかに思うのでなくて
けっこうハッキリ意思表示するんですね。ABT版は、ここまで直接的ではなかったような。

民族舞踊では、バクパイプを持った人や子供のダンサーも出演して賑やか。
軽やかにステップを踏みながら、フォーメーションを変えていき
見てるこちらまで楽しくなります。
エフィーの花嫁衣装は、婚家伝承柄のキルトです。

シルフィード役スザンネ・グリンデルは、長身(推定身長170cm?)だけど軽やか。
好みのタイプです。
(火曜シムキンのシルフ姿の残像が残ってて、最初は物語に入っていけず少し困ったけど)
いたずらっぽくフワフワ宙を舞う姿は、シルフィードそのもの。

見せ場の多い2幕では、美しいバレエ・ブランの世界を満喫。
シルフィードの亡骸が、天使と一緒に空に飛んでいくスペクタクルあり。
衣装も素敵で、スコットランドに行ったような気分になりました。

教訓、お年寄りには親切にしよう。
Royal Danish Ballet3


シルフィード全2幕は上演時間が短いので、インターミッション後Napoli3幕のみ上演。
1842年デンマーク王立劇場で初演。ストーリーは、こちら
2幕に歌舞伎の引き抜きのような衣装の早替えがあるらしく、全幕で見たかったなぁ。

Teresina: Amy Watson
Gennaro: Alban Lendorf


初めて観る演目ですが、どうやら3幕はお祭りのようで
踊りだけかと思ったら、セットもちゃんとあって
橋の上には子供達もいて、ラストに紙吹雪を降らせていました。
パ・ド・シス(女性4人男性2人)、ソロ、スリー・レディース、タランテラ(男女ペア)と
次から次へと踊り、群舞が手拍子やタンバリンで盛り上げて明るくて賑やか。
ラストはノリノリで、南イタリアの雰囲気たっぷりでした。

脚力命のブルノンヴィルの振付は、足捌きにつぐ足捌きと言ったカンジ。
優雅に見えるように踊るのは大変だと思うけど(見ているこっちの足がつりそう)
着地したらすぐに次のパ とプレパレーションなしに、パの連続をこなしていました。
脚だけの複雑なステップは、ごまかしようがない振付ですが
女性陣よりも、男性陣の動きが良かったような。
上体の動きや音の取り方も上手く、爪先の美しさが印象的でした。

Royal Danish Ballet5.JPG
ロシアやアメリカとは違ったスタイルで、楽しめました。
次回NYに来てくれる時は、ノイマイヤー振付の「人魚姫」を持ってきてほしいものです。

☆NY Timesの記事はこちら。写真はこちら

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術