Tchaikovsky. PRO et CONTRA (Eifman Ballet)

エイフマンバレエ2週目の演目は、Tchaikovsky
チャイコフスキーの生涯を描いた作品で、1993年初演ですが
2016年に改訂されたよう。
もちろん音楽は全てチィコフスキー
1幕は、バレエ「白鳥の湖」「くるみ割り人形」
2幕はオペラ「オネーギン」「スペードの女王」をモチーフに舞台展開するも
それらの音楽は一切使わず
交響曲5番と6番、イタリア奇想曲や弦楽セレナーデなどを使用。

Tchaikovsly: Dmitry Fisher
Tchaikovsly's Double: Dmitry Krylov
Tchaikovsly's wife: Daria Reznik
Nedezhda von Meck: Lilia Lishchuk


1幕、寝室。交響曲第5番1楽章
白いガウンをはおったチャイコフスキーは病に苦しむ。
死の直前?悪夢を見ているのか?暴れ回るカラボス。
チャイコフスキーの分身が現れて、二人で踊る。
Tchaikovsky1

のちに妻となるアントニーナは、チャイコフスキーの理解者ではなかったので
孤独なチャイコフスキーは、悩み苦しむ。
(同性愛者であったチャイコフスキーは結婚したくなかった)

回想シーンになり、傘を手にした男女の群舞
Tchaikovsky18

紫のドレスの女性の姿は、チャイコフスキーの支援者
鉄道富豪フォン・メック未亡人。
交響曲第4番は、彼女に捧げた曲 と言われています。
Tchaikovsky7
チャイコフスキーの芸術を理解し、資金を援助し続けましたが
一度も実際には会わなかったそう。
そのせいか、顔を会わせない振付。
背中合わせに踊って、2人が見つめ合うことはない。

その後、ピンクのドレスの女性
チャイコフスキーの妻となるアントニーナ・ミリュコワが現れて
取り巻きの男たちと踊る。
Tchaikovsky14
アントニーナと出会ったチャイコフスキーは、終始彼女に翻弄される。

悪の化身ロットバルト(チャイコフスキーの分身)が強迫観念となって現れて
チャイコ フスキーをいたぶる。
Tchaikovsky3

男性群舞の黒鳥達とダイナミックに踊るチャイコフスキー。
ジャンプの連続がカッコいい。
Tchaikovsky10

女性群舞の白鳥が現れて、静謐な世界に。
チャイコフスキーの創作イメージのようで、作曲中?
アントニーナが白鳥の群れの中を押し入って来てPdd
Tchaikovsky2

場面変って、くるみ割り人形のネズミが現れる。
Tchaikovsky4

ロッドバルトだった分身が、ドロッセルマイヤーになって登場。
Tchaikovsky13
ネズミに囲まれたマーシャを王子が救う。
「くるみ割り人形」を作曲中のよう。
Tchaikovsky5
ロットバルトもドロッセルマイヤーも、もう一人の自分で
二面性に悩むチャイコフスキーの心理を表現しているよう。

フォン・メック夫人に指揮棒を渡されたチャイコフスキー
再びタクトを取る。
Tchaikovsky17

上半身裸に黒いロングスカートの衣裳の男性群舞が踊り出す。
Tchaikovsky12

パステルカラーのドレスの女性群舞とチャイコフスキー。
Tchaikovsky11

アントニーナが現れ、チャイコフスキーは彼女の言いなりに。
それをもう一人の自分が見ている。
二人のチャイコフスキーとアントニーナとのパトトロワに。
よく出来た演出です。
Tchaikovsky15

葛藤に苦しむチャイコフスキーを表現。
Tchaikovsky6

場面は舞踏会となり
フォン・メック夫人のダイナミックなソロ
仕事が認められたチャイコフスキーは、皆から喝采される。
Tchaikovsky8
チャイコフスキーは名声を得る。喜ぶアントニーナとのPDD
人々に囲まれて、アントニーナと結婚するチャイコフスキー。
嬉しそうなアントニーナは、チャイコフスキーをベールで繋ぐ(束縛?)
逃げようとするチャイコフスキーの悲痛な表情・・・
のちに、自殺未遂するほど精神的に追い込まれるのが見てとれるよう。
第五番4楽章で、1幕終了。
Tchaikovsky9

2幕、弦楽セレナーデ2楽章で始まる。
チャイコフスキーと手紙のやり取りをするフォン・メック夫人。
手紙 と言えば、「オネーギン」ですね。上手く繋げた演出です。
チャイコフスキーの分身オネーギンとタチアナが踊る。
Tchaikovsky21

チャイコフスキーが読んでいる手紙を分身オネーギンが破り去る。
(タチアナの手紙を破るオネーギンを連想させる)
レンスキーやオルガ、公爵夫人となったタチアナも登場して
オペラのストーリーを思い出させる展開。

曲が完成したようで、フォン・メリック夫人がチャイコフスキーに札束を投げかける。
カムフラージュ結婚のため、男と情事を重ねる妻アントニーナ。
チャイコフスキーは妻にお金を与えて別れたいが
離婚に応じてくれず。
妻がほしいのはお金ではない。

お金(ギャンブル)に取りつかれた「スペードの女王」
カード賭博の場面になる。
チャイコフスキーの分身は、もちろんゲルマン。
狂乱するゲルマンとチャイコフスキーを重ねる手法も見事。
Tchaikovsky20
フォンメック夫人は、ゲルマンに殺される伯爵夫人になって踊る。
(幽霊になった伯爵夫人の呪いでゲルマンは破滅する)

Tchaikovsky21
テーブルを囲む男たちの衣裳がトランプになり
円卓の上に上がって、踊り始める。
このシーンはボレロのようで、カッコいい!
やっぱエイフマンは、男性群舞が迫力あって
ここはハイライト☆音楽はイタリア協奏曲
Tchaikovsky22

冒頭場面に戻り、チャイコフスキー最後の曲である第6番「悲愴」第4楽章に。
病衣のチャイコフスキーが踊って、白鳥の幻影が現れる。
妻アントニーナとの壮絶なPdd、最後までチャイコフスキーを苦しめる。
分身とのPdd、分身が消えるとチャイコフスキーも死を迎える。
Tchaikovsky23

チャイコフスキーの内面の世界を、彼の作品と楽曲を使って見事に表現。
最初から最後まで苦悩してるので、重苦しいけど
次々と場面が変って、あっと言う間。
チャイコフスキーの影である分身が、衣装とキャラを変えて登場するのも
よく考えられた演出だし
どれも名曲ですね
Tchaikovsky24

Tchaikovsky25

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

Red Giselle (Eifman Ballet)

2年振りにEifman Ballet of St. Petersburgを鑑賞しにCity Centerへ。
Eifman
1週目はRed Giselle、90年代の作品ですが、2015年新演出されたそう。

実在のバレリーナ、Olga Spessivtseva(1895-1991)に捧げられた作品。
20世紀初頭動乱期に活躍したマリインスキー出身オルガ・スペシフツェワ
あまりに上手にGiselleを踊ったために、Giselleは知られるようになったとか。
1913年から1924年まで、マリインスキー劇場で踊り
1924年から1932年までパリ・オペラ座に参加。
1939年アメリカに移り、1943年から1963年まで精神病院で過ごす。
回復後、1967年トルストイの四女アレクサンドラが創設したロシア人集団居住区に移る。

Ballerina: Maria Abashova
Commissar: Sergey Volobuev
Teacher: Oleg Markov
Partner: Oleg Gabyshev
Friend: Dmitry Fisher


1幕、クラスレッスン。白い衣装でクラシックな振付で踊るダンサー達が美しい☆
教師役オレグ・マルコフもエレガント。
厳格な教師の目にとまったバレリーナとのPdd

Red Giselle1

金箔(虚飾)で輝く劇場で、舞台デビューするバレリーナ。

Red Giselle5

ゴールドの華やかなチュチュで踊る(衣装替え早っ)
舞台の向こうに客席を作る演出が、ダンサーの視点を感じられて◎
カーテンコールで、バレリーナが客席から喝采を浴びる中
新しい政権を代表する秘密警察の共産党員が現れる。
昔、KGBはチェーカーと呼ばれ
秘密警察員のことを、チェキストと呼んでいたそうです。

Red Giselle8

登場しただけで、不気味なオーラが漂う威圧的な共産党員役セルゲイ・ヴォロブエフ。
バレリーナを革命に沸く民衆の祭典に連れて行く。

Red Giselle2
ここの群舞がカッコいい!さっきまでのクラシックとは全く違う現代的な振付で
革命の熱気が伝わってきます。

Red Giselle7

取り込まれたバレリーナは
彼のため、共産党のために赤い衣装で踊る。

バレエ教師の苦悩のソロの間
また衣装替えしたバレリーナと共産党員の凄まじいPdd
身体能力とコントロール力を見せつける。
Red Giselle10
アクロバティックなリフトとバランスの連続技が官能的。
不協和音な音楽が、不安と混沌に身をまかせるよう。

レッスンに戻ったバレリーナと教師のPdd
が、劇場内にも共産党勢力が押し寄せてきて、絶望するバレエ教師。
新しい体制に従わなければならず、共産党に洗脳されていく。。。
Red Giselle11

再び白いロングドレスに衣装替え(5着目!)
壮絶なPdd、凄いポジションでもポーズが美しい~
Red Giselle11
超絶技巧なリフト、複雑で重苦しい心情を雄弁に語る振付。

革命が進み、背景には国外逃亡する人達が坂道を上がっていく様子が描かれる。
Red Giselle12

葛藤の末、ついにバレリーナも祖国を後にして西側へ亡命する。

2幕、パリ・オペラ座。
現代風なレオタードで、ビゼーの曲でバレエを踊るダンサー達。
ロシアとは違うスタイルで、バレリーナが新天地に来たことが感じられる。
最初は戸惑うも、新しいスタイルを取りこみ
バレリーナのパートナーになったダンサーと成功を収める。
パートナー(同性愛者)に恋心を抱くが、思いは報われず。。。
実在のパートナーは、セルジュ・リファールだったよう。

Red Giselle3

片思い、異文化の中での孤独、祖国への望郷
寂しさを紛らすため、ダンスホールに飛び込むバレリーナ。
このチャールストンの衣装も素敵☆
Red Giselle16

背後を、黒い皮のコートを着た共産党員が横切る。 コワッ
過去の幻影が、 どこまでも彼女を追いかけてきて
精神が病んでいく。。。
Red Giselle13
鮮やかな赤い布をまとうバレリーナ
ロダンでもあったけど、エイフマンは布を使う演出がお好き?

バレリーナが得意とする演目ジゼルが、劇中劇で演じられ
ジゼルと現実世界の狂気が重なっていく演出がよくできてます。
Red Giselle14

衣装や振付は、オリジナルのジゼルに似てるけど
アルブレヒト演じるパートナーと従者ウィルフリート役が、現実では恋仲。
休憩中の2人を見て、叶わむ想いに苦しむバレリーナ役
マリア・アバショーヴァの演技力に、胸が締め付けられる。
シュニトケの夏の夜の夢、ではなくて
狂乱のジゼル(バレリーナ)の心理描写にピッタリで、聴覚的にも効果的。
バレリーナは、白い服を着たナースに連れられて行く。

ジゼルのお墓参りに来たアルブレヒトと重なるように
パートナーがバレリーナの精神病院に訪れてパ・ド・ドゥ
音楽はフランチェスカ・ダ・リミニ
Red Giselle4

白いベールを被ったウィリのような女性群舞の衣裳は
両方の袖が繋がっていて、縛られていることを意味しているよう?
Red Giselle15

ジゼルのラストシーンのように、ウィリたちが鐘の音で消え去る。
バレリーナは、鏡の向こう側の世界(狂気)に行ってしまう。。。
Red Giselle6
最終場への持っていき方も、見事です。

全幕通して踊り続けるバレリーナ役は、過酷!
革命の中、翻弄されたオルガ・スペシフツェワの人生を
鬼気迫る表現で蘇らせたマリア・アバショーヴァの踊りが素晴らしかった。
Eifman2

選曲センスも好み。場面展開や衣装替えも多く
クラシックからモダン、チャールストン と
違うスタイルのダンスを踊りこなす群舞の魅せ場もたっぷり。
ダンサー達の高度なテクニッ クを堪能しました。

Eifman3
カーテンコールでは、群舞のダンサー達が衣装を着替えてて
エイフマン氏の美意識を感じました。

NY Timesのレビュー

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

Eifman Ballet@City Center

3年振りにエイフマンバレエが、City Center
新作Up and Downを上演。
Up and Down2
スコット・フィッツジェラルド原作「夜はやさし」を基にしたコンテンポラリー

「夜はやさし」は構成が異なる2つのバージョン、オリジナル版と改訂版があり
改訂版は時間軸通りに物語が進んでいきます。
Up and Down1
フィッツジェラルドの自伝的作品、角川文庫は改訂版の翻訳

Psychiatrist: Sergey Volobuev
Patient: Anastasia Sitnikova
Patient's Father: Oleg Markov
Movie Star: Maria Abashova
Buddy: Igor Subbotin


バレエのストーリー展開は、改訂版と同じで
1幕は、2人が出会って結婚するまで。

優秀な精神科医が患者たちを治療していると
資産家の父親が連れて来た精神を病んだ娘と出会う。
Eifman1

妻が亡くなった寂しさにより、父親が娘と近親相姦関係に陥ったため
娘が精神を病んだ様子が、舞台後方でフラッシュバック。
Eifman2

彼女の治療にあたった精神科医は、脆く美しい彼女に心を惹かれて
医師と患者という垣根を越えてしまい、恋に落ちる。
快方に向かった娘と、やがて結婚することに。

2幕、富豪の娘との結婚は、贅沢を許す代わり
医師としてのキャリアを奪うことに。
将来を嘱望されていた精神科医の運命が狂っていきます。。。
Eifman9

妻の希望で、生きがいだった仕事をやめた精神科医。
リゾート地で過ごしていると、映画女優と出逢う。
Eifman4
映画撮影後、そのシーンが上映される演出が面白い。

2人の様子に疑いを持った妻は、精神障害の発作に襲われる。

排他的なパーティー描写が華やか☆
Eifman3
ガーシュインの音楽が、Jazz Ageのアメリカンな雰囲気で
衣装も素敵。
Eifman5
華やかさは、その先に起こる破滅とのコントラスト。

アルコールに溺れる精神科医は、妻に裏切られて精神の均衡を失っていく。
Eifman7

Buddyは、原作で言うとニコル(精神科医の妻)を愛するトミー・バルバンかな?
(突然現れて、キャラクター描写がなかったので)

Eifman6
妻と別れて、すべてを失い崩壊していく精神科医。
最後には、自分が患者になってしまう。。。。

Eifman11
あいかわらず、容赦ないエイフマンの振付。
特に精神科医役は、休む時がなくて
踊りっぱなしで超ハード!ロシア人の体力恐るべし~
身体能力・演技力が問われる役ですが
ヴォロブーエフの鬼気迫る苦悩の表現が見事でした。
妻役のAnastasia Sitnikovaも、しなやかに美しいポーズを決めていた。

Eifman10
男性は180cm以上、女性は170cm以上という身長制限があるカンパニーで
群舞の皆さんも手足が長くて、舞台映えします。

Eifman8
エイフマン作品は、コンテンポラリーでもわかりやすくて
原作のエッセンスを残しつつ
精神科医の苦悩・葛藤と狂乱の時代をリンクさせた作品。
個人的には、前回観たロダンの方がインパクトがあったかな。

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

Eifman Ballet of St. Petersburg

Eifman Ballet of St. Petersburgを鑑賞しに、NYCセンターへ。

ボリス・エイフマン振付・芸術監督率いるロシアの現代バレエ。
ソ連時代の圧政の中、1977年カンパニーを立ち上げた当時は
斬新すぎて?反体制レッテルを張られてたそうですが
ロシア政権後は、海外ツアーも多いよう。
90年代には、来日していたようですが
招聘元と決裂したとか?で、現在は来日してないようですが
2010年3月「アンナ・カレーニナ」が新国立劇場のレパートリーになり
今月にも再演されるよう。

NYには数年おきくらいに来てるようで、2009年はMETシーズンとかぶってたので都合が合わず
2007年に来た時も気になっていたので(多分その時観てもよくわからなかったかも?)
一度観てみたいと思ってました。

エイフマンは、前衛的な振付で有名らしく
「白痴」「かもめ」「オネーギン」「カラマーゾフの兄弟」などロシア文学を基にした作品や
マリインスキー出身のプリマ、オルガ・スペシーフツェワをモデルにした「赤いジゼル」
女帝エカテリーナII世の息子、皇帝パーヴェルI世を描いた「ロシアのハムレット」
「チャイコフスキー」など人物に焦点を当てた作品を創作しています。

Eifman Ballet2
今回は、新作「Rodin」の北米初演。彫刻家オーギュスト・ロダンを描いた演目です。

エイフマン作品の特徴である苦悩、葛藤、狂気がダイレクトに伝わってくる作品で
ロダンと愛人カミーユ・クローデル、内縁の妻ローズとの三角関係 と物語展開はシンプル。
カミーユが入院してる精神病院やロダンのアトリエ
若かりし頃ローズと出会ったフェスティバル、華やかなパリなど、場面転換が早いので
退屈することもなく、照明も効果的に使われていて
選曲センスが気に入りました。
官能的なシーンが多く(18禁)、子供連れの人いたけど大丈夫?と思いましたが。。。

モデルを使ってポーズを考察する過程や、彫刻制作過程の演出が◎
The CathedralThe Eternal Idol、「カレーの市民」を思わせるロダンの彫刻を登場させ
ポスターにもなってる「地獄の門」は、ダンサーが演じていて、迫力あり!
実際のロダンの彫刻を見ても美しいけど、鍛えられたダンサーの体も彫刻のように美しい☆

The Age of Bronze
Rodin1
                                     The Thinker
Rodin2
Adam

Rodin3
Eternal Spring

Rodin4
Pygmalion and Galatea

19歳のカミーユと出会った時、ロダンは42歳だったので
ロダン演じるオレグ・ガヴィシェフは、老けメイクでしたが
ハードな振付をこなしていたので、若いのかな。
カミーユとのPDD、ローズとのPDD、ソロの踊り と息つく間もなく
肩や背中に跳び乗られるようなリフトあり。
最後までパワーが落ちず、脅威のスタミナでした。

ただ、私の偏見のせいか?ロダンが女好きな優柔不断男 に見えてしまい
(実際ローズと結婚したのも亡くなる直前の70代になってからだし)
映画「カミーユ・クローデル」の影響もあって
カミーユの哀しみや狂気の方が、切なく感じました。
嫉妬に苦しみロダンに翻弄される内縁の妻ローズを演じたYulia Manjelesも好演。

カミーユを演じたLyubov Andreyevaは、圧倒的な身体能力の高さで魅せました。
彫刻のモデルシーンもあるので軟体ポーズや180度以上の開脚、エビ反りなど
極限まで体を使い、溢れ出る喜びや傷心、エロティックさを表現する踊りは迫力もの。
濃厚な演技力で、舞台を支配しました。

ロダンと別居後、精神が病んだカミーユは自身の作品を壊したせいで
保存状態の良い作品が少ないんだそう。
クロト」を破壊するシーンがあり、この彫刻もダンサーが演じています。

群舞も長身揃いで、頭ちっさ!なスタイルの良いダンサーばかり。
コールドが、ハッと声を出したり、演劇っぽい要素もあり。
個人的にはサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン」「死の舞踏」の盛り上がりが良かったです。
華やかなFrench Cancanも、舞台が狭く感じるほど激しくてスピーディ。
全2幕休憩入れて約2時間弱、エネルギッシュな舞台でした。

Eifman Ballet3

カーテン・コールではEifmanが登場して、喝采を浴びていました。
Eifman Ballet4

客席ではロシア語が飛び交ってたので、やっぱりロシア系に人気なんですね。
「赤いジゼル」「チャイコフスキー」「ロダン」「アンナ・カレーニナ」が
2013年5/23-6/2にNYで上演予定 と書かれたチラシがPlaybillに挟まれてた。

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術