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白鳥の湖@MET

バレエSwan Lakeを観にMETへ。

チャイコフスキー「白鳥の湖」は、何度見ても楽しめる奥が深い作品。
ドイツの作家ムゼウスの童話「奪われたべール」を基に
1877年ライジンガー振付ボリショイ劇場で初演されるも失敗作となり
1895年プティパ&イワノフが改訂マリンスキー劇場で蘇演され、不朽の名作に。

MET

多くのカンパニーに上演されていますが
ABTケヴィン・マッケンジー版は、プティパ版が基になっていて
2人のダンサーがロットバルト役を演じるのが特徴。
一人は悪魔(妖怪っぽい?)で、もう一人は人間の姿をした妖しい紳士 という設定。
プロローグで、ハンサムな青年(ロットバルトの仮の姿)がオデットを誘惑。
やがて悪魔の姿に変わり、オデットが白鳥にされてしまいます。

Odette-Odile: Nina Ananiashvili
Prince Siegfried : Angel Corella
Benno, the prince's friend : Blaine Hoven
von Rothbart, an evil sorcerer : Isaac Stappas and Jared Matthews


1幕、ジークフリード王子の誕生日に友人達が集まり、祝福の踊り。
王妃から明日の舞踏会で花嫁を選ぶように言われて、マリッジブルーになる王子。
王子の友人ベンノ役は、プティパ版よりも見せ場が多い。
パ・ド・トロワはコールドからの抜擢で、ThomasMessmerHoven
ABTのコールドは、人によって拍子のとり方が早すぎたり遅かったりするんだけど
この3人は綺麗に揃っていて、丁寧な踊りで良かったです。

酒盛りをしても気分が晴れない王子は、一人憂さ晴らしに湖へ狩りに出かけます。
お芝居も細かいアンヘル、台詞が聞こえてきそうです。
昨年METシーズン後、専属プリンシパルからゲストプリンシパルとなり
今後はCORELLA BALLETの芸術監督として忙しくなると思うので
今のうちにしっかり観ておかないと!

2幕、湖畔にオデットが現れ、その美しさに王子は恋に落ちる。
悪魔ロットバルトに呪いをかけられて白鳥の姿になり
1日のうちほんの一時だけ人間の姿に戻れるオデットは
呪いを解くには、恋をした事がない男性がオデットに永遠の愛を誓わなければならない
と王子に告げる。

オデット役はロシア系ダンサーで観たいので、ニーナの日を選びました。
ボリショイが誇る大輪の華・ABTの華麗なるゲスト・プリンシパル
大ベテラン(45歳に見えない!)で、バレエファンに人気のため
月曜なのに満席状態。立ち見もいました。

ニーナの白鳥は、はかなげで同情をそそるヒロインではなく
自分の運命を受け入れている白鳥で、ふわっとした優しさ、暖かさが漂っていました。
手足が長いせいか空間的な広がりが大きくて、存在感があり
自然で雄弁なマイム、しなやかな腕の動きや首のうねり、優雅な羽ばたきは
踊る と言うよりも 表現 していました。

オデットと王子のグラン・アダージョは、名場面。
様々な形態に変化する群舞の白鳥たちも美しい。
Ellis-WentzButlerMilewski Pavam小さな白鳥の踊り
PartUphoff大きな白鳥の踊り
オデットのソロ と見せ場が続き、コーダの盛り上がりが好き。
オデットがアントルシャとパッセをしながら羽ばたく踊りは、白鳥そのもの。

インターミッション後、3幕は王宮の舞踏会。
民族舞踊チャルダッシュ、スパニッシュダンス、ナポリ、マズルカと
花嫁候補の王女たちのワルツ。
王子が花嫁を選ばなかったところへ、オデットそっくりの娘オディ-ルを連れてロットバルト登場。
王女たちを誘惑してまわり、派手なソロも踊るロットバルト役のジャレッド君
妖しい雰囲気が出ていたけど、お髭がない方がいいのに。

しっとりとした二幕と比べて、興奮の渦となった三幕。ニーナ、アンヘルともに最高でした。
最大の見せ場、グラン・パ・ド・ドゥでは華々しい黒鳥ニーナと
自分の探していた花嫁が見つかった喜びを爆発させる王子。
アンヘルの演技は濃くてノリノリで大熱演。
エネルギーが返ってくる相手だと益々パワーアップするようで
お互いにエネルギーを発しては、吸収し合う2人。
コーダの後は、拍手喝采☆

ロットバルトに催促されて、永遠の愛を誓ってしまう王子。
その途端、嘆き悲しむオデットの姿を見せつけられ
騙されたと知った王子は、オデットのいる湖へ。

4幕、湖畔
ABT版は群舞の踊りがカットされていて、王子はロットバルトと対決しないので
4幕は短くて、オデットとジークフリードはアッと言う間に身投げしてしまいます。
二人の真実の愛に、ロットバルトは滅ぼされます。
強くて凛々しい群舞の白鳥達のバックに、来世で結ばれる2人。

Swan Lake

2004年から故郷グルジア国立バレエの芸術監督に就任し
ABTの出演回数が少ないニーナの舞台に浸れる幸せを実感しました。

3週目はお休みして、次はDon Quixoteです♪

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術