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Swan Lake@David H. Koch Theater

New York City Ballet冬シーズン、Swan Lakeを鑑賞しにDavid H. Koch Theaterへ。
Swan Lake2

久しぶりのNYCB、数週間前までキャストを公表しないシステムなので
ダンサー目当てで見たい派の私は、あまり観に行きません。

開演20分前とインターミッションにFirst Position Talkというのがやっていました。

Swan Lake3

映画Black Swanのヒットの影響か、人気でチケット完売のよう。
(NYCBのダンサーがSwan Lakeの主役を争うストーリーなので)
ABTのSwan Lakeは何度も見たことがあるけど、NYCBのSwan Lakeは初めてです。
ピーター・マーティンスが1996年デンマーク・ロイヤル・バレエのために振付。
NYCB初演は1999年。プティパ&イワノフ、バランシンが基になっています。

Odette-Odile: Sterling Hyltin
Prince Siegfried : Robert Fairchild


プロローグの踊りはナシで、序曲の演奏のみ。
幕が開くと豪華なセットがなくて、ちょっとさみしいカンジ。
女王以外はシンプルな衣装。オレンジや緑と色は派手で
予算削減?のロミオとジュリエットを思い出してしまった。。。

王子の衣装が地味すぎる。ベンノなんてスパイダーマンか?って色合い。
一幕では王子は踊らず、ピエロの一人舞台ってカンジでした。
Daniel Ulbrichtは回転技を披露しまくって、拍手喝采☆
ヴォルフガングはいなくて、NYCB全幕物で必ず登場する
付属バレエ学校School of American Balletの子供達の踊りがあります。
パドトロワは男性ダンサーがABTほど忙しくない振付、女性とユニゾンで踊る場面が多かった。
乾杯の踊りは、全員で手に杯をもって踊る と言うか歩く。

2幕、湖畔に王子が狩りへ。ベンノや友人も来る(王子が追い払うけど)
ロットバルトの衣装が、オレンジのマントで王子よりも派手なんだけど。
悪役 と言うよりもアニメちっくで、可愛く見えた(笑)
オデット登場、身の上話のマイムはナシ。
Sterling Hyltinは腕や指先の動きは今ひとつだけど(ニーナと比べてしまうとね)
脚力がすごい!バランス技を見せてくれました。
20人のコールドの衣装が、オデットのとは少し違って白鳥っぽくない。
くるみ割り人形の雪の精のような衣装で、ウィリーみたいな振付あり。
見せ場のPDDは、しっとりと終わらずチョット長いんですね。
アダージョなのに、最後はテンポが早くなって盛り上がります。
大きな白鳥の踊りがなくて、王子のバリエーションがあります。

Swan Lake4

インターミッション挟んで3幕、時代が遡ったような衣装で
1幕はモダンな雰囲気だったのに?突然クラッシックな雰囲気に。
花嫁候補の王女たちの踊りの後、パドカトル(男性1人女性3人)の踊りがあるんですね。
バランシンっぽい振付で、ホアキン・デ・ルースが良かった!
その後、ロッドバルトがオディールを連れて登場。
ロッドバルトが王妃の隣に座って、談笑しながら民族舞踊を見ます。
ハンガリー(チャルダッシュ)、ロシアスペイン、ナポリの踊り(男性1人女性5人)。
あれ?マズルカ(ポーランドの踊り)がない。
王子が花嫁候補を選べない場面がなくて
オディールとのPDDは、盛り上がって最高潮に。
フェッテはすべてシングルで、舞台前にずんずん移動。
ロッドバルトが正体を現してオディールを連れ去る場面は、ABTほどドラマチックではない。

4幕は、踊りが満載で良かったです!
オデットを待つ白鳥たち。悲嘆にくれるオデットが戻ってくる。
許しを請う王子とのPDD。
群舞の白鳥の中に黒鳥4人いたのが、10人に増えてたり
(確か4幕の黒鳥って、白鳥の子供でしたっけ?)
そういえば、マリンスキー版でも4幕に黒鳥がいたような。
王子はロッドバルトと戦わないけど、オデットとの愛の力が勝ったことを照明で表現。
苦しんで消えてたロッドバルト、弱すぎる。
ピーター・マーティンス版の結末は、ハッピーエンドバージョンかと思いきや
王子がオディールに愛を誓ったせいで、呪いは解けずオデットは人間に戻れなくて白鳥のまま。
王子一人取り残されるバージョンでした。
結局、他の女に目移りしたジークフリード王子が悪いのよね~
未練たっぷりの王子でしたが、別離の運命を受け止めて去っていくオデットの姿が潔く凛々しい。

NYCBのスワンレイクはバランシンっぽい振付が随所に見られて、オデットの見せ場が多い。
照明を駆使した4幕の盛り上がりが良かったです。
全体的にアメリカーンな雰囲気ですが、新鮮で楽しめました♪

Sleeping Beautyは、NYCB版の方が好きだけど
Romeo & JulietとSwan Lakeは、ABTの方が好きかなー
CoppeliaのNYCB版は良かったけど、今年ABT版を観て比べてみなくては。

Swan Lake6

ショップで売られていた黒鳥&白鳥。

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術