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Australian Ballet@David H. Koch Theater

オーストラリアバレエの「白鳥の湖」を鑑賞しにDavid H. Koch Theaterへ。
Australian Ballet2

今年カンパニー設立50周年だそう。オーストラリアバレエのNY公演は1999年以来。
Australian Ballet4

グレアム・マーフィー振付版「白鳥の湖」は初めてだったので、こちらで予習。

英国王室のスキャンダルを題材にしてオデットがダイアナ妃、ジークフリード王子がチャールズ皇太子
ロッドバルト男爵夫人がカミーラ夫人 という設定。(ラストは現実とは違いますが)
古典の「白鳥の湖」とは違って、モダンな演出。

Odette: Amber Scott
Prince Siegfried: Adam Bull
Baroness von Rothbart: Lana Jones


プロローグ、無音で幕開き。白いドレスを着たオデットの後姿。
両腕を胸の前で交差させ、両手を動かす仕草が鳥を連想させるよう?
観客の方を向くと、序曲がスタート。悲劇を予感させるような不安そうな表情。
結婚式前夜なのに、黒いカーテンの向こう側でジークフリード王子が
ロットバルト男爵夫人と逢引中。いきなりベッドシーンで18禁?
マチネだったので、子供連れがけっこういたけど。。。

一幕、湖のある庭園でロイヤルウエディング。招待客が集まってくる。
男性はグレーの軍服かスーツ、女性は白を基調にしたドレス&正装用の帽子。
詳しいキャスト表がなかったけど、アジア系女性ダンサーは日本人なのかな?
子供達は、なぜか釣りや凧揚げをする。
2人の士官(ゲイカップル?)がダイナミックに踊って、目立っていた。
白とグレーを基調とした明るい舞台と衣装が美しく
途中ダンサーたちの動きがフリーズして、スローモーションになるシーンが
絵画のようだった。

軍服姿の王子とウェディングドレスのオデットが、舞台下手のバルコニーに登場。
トレーンが長くて、王子がオデットを包むようにしてたけど
ちょっと踊りにくそう。オデット役アンバー・スコットは清楚なカンジ。
ジークフリード王子役アダム・ブルは、推定身長193cm?金髪巻き毛でカッコいい。
お色直し?で退席中、招待客たちが踊る。

王子がグレーのスーツ、オデットは白い膝丈ドレスに着替えて再登場。
ロットバルト男爵一家が登場すると、王子は落ち着かない様子に。
女王が夫と登場するけど、オデットは女王に嫌われてるよう。

舞台上手に小さなステージがあり、ロットバルト男爵夫人が結婚のお祝い?を披露するよう。
ロットバルト家の紋章?のような幕が上がり、黒とゴールドの衣装を着た男女が
ハンガリーの民族舞踊チャルダッシュを踊る。(ロットバルト男爵夫人はハンガリー出身?)
同じ衣装を着たダンサーが現れて群舞になる。
ちょっと淫靡な雰囲気から、弾むようなリズムでテンポが速くなって
迫力あり!客席からも拍手。演奏はNYCBのオケですが
オーストラリアバレエ音楽監督Nicolette Fraillion指揮でガンガンいきます。

パ・ド・トロワのアダージョでは、王子とオデットとロットバルト男爵夫人の踊り。
3人の愛憎関係を表しているようで、王子とロットバルト男爵夫人の間に
オデットが割り込もうとする。
苦悩する王子のソロがあるんだけど、全く共感できない~
バレエの男性キャラは、古典でも現代版でも優柔不断だ。

女性ヴァリアシオンの曲で、女性招待客達が踊り
男性ヴァリアシオンの曲では、男性招待客達がダイナミックに踊る。
男性ダンサーは生きがよくて、長身イケメンが多い。
コーダでは男女ペアになって踊り、チャルダッシュ組も加わって盛り上がります。

王子&男爵夫人にブチ切れたオデットが乱行。
古典では黒鳥PDDで用いられる音楽で、王子へのあてつけのように
次々と男たちの間を渡り歩き絡むシーンは、マノンのよう。
「ジゼル」の狂乱のシーンのように湖に身を投げようとしたところを
男性客達に止められます。

ちなみにこのマーフィー版は、チャイコフスキーの原譜に忠実に作れてるようで
プティパ版を聴きなれて原譜を知らない人には、曲順が不自然に感じるかも。
黒鳥PDD(原譜では一幕に配置されてたのをプティパ版で三幕に移された)が
1幕に戻されていたり、繰り返しもすべて演奏されたり
今ではチャイコPDDと知られてる曲が削除されずに、3幕で使われています。
私がいつも家で聴いてるのは原曲版なので、違和感がなく楽しめました。

アダージョで、オデットに冷たく当たる王子。
王子ヴァリアシオンの曲では、男爵夫人が踊り
コーダでは、人々の中からオデットがフェッテをしながら周囲をはねつけ
飛び出してくる演出が面白い!古典の振付を知ってるとより楽しめますね。
周りを蹴散らして、王子も蹴飛ばしてました。

道化の曲で、寂しそうにオデットが踊り
男爵夫人が女王に耳打ちして、医者らしき男とナース二人が登場。
狂人扱いされたオデットは、サナトリウムに入れられてしまいます(涙)

音楽が「フィナーレ」になって、人々が去った後
男爵夫人が玉座に座って微笑み、王子を招きます。
真紅のルージュが目を引くラナ・ジョーンズは、流し目が美しく
悪女っぷりがハマッてました。

古典の1幕は好きでないんだけど、この版はドラマチックな展開で見応えあり!

Australian Ballet3
インターミッションはさんで、二幕は白鳥らしい演出でオデットの心象風景。

精神を病んだりナースが怖そうに見えるのが、マシュー・ボーンの「スワン・レイク」っぽい。
サナトリウムに幽閉されたオデットは、寒々しい白い部屋で絶望に打ちひしがれる。
看護婦達がかぶるナース・キャップから白鳥をイメージしたのか?想像の世界へと逃避。
儚げなアンバー・スコットはオデットにピッタリで、悲哀が感じられました。

窓越しに見える王子と男爵夫人の逢瀬(これも妄想?)を前後に挟んだ舞台転換。
音楽の使い方が絶妙で、古典版の王子登場やロッドバルト登場シーンの音楽で
王子やロットバルト男爵夫人が現れます。

想像の湖が舞台奥に設えられて、斜めになった円形の台に優美な白鳥の群舞。
凍った湖にいる白鳥たちが、傷ついたオデットの心を癒します。
台から下りてきたコールド16人に、小さい4羽と大きな2羽が加わる。
白鳥たちの髪飾りが、ナース・キャップを連想させるんだけど
オデットは、白衣のナースたちを白鳥の群れだと思ったんでしょうか。

群舞のフォーメーションが独特で面白い。ポワントをはいたオデットが登場してソロの踊り。
腕の使い方がしなやかで柔らかいアンバー・スコット。
プティパ版を1小節前倒しにしたような?四羽の白鳥の振付けもユニーク。
繋いだ手は、どうなってたんだろう。大きな白鳥の踊りは綺麗。
グラン・アダージョの音楽で、王子とPDD。コーダで群舞とオデットが踊り
古典と同じくラストは王子がオデットを高々とリフト と思ったら
現実に引き戻されます。。。

アクロバティックなリフトが多い王子役は、過酷な振付!

インターミッションはさんで三幕 ロットバルト男爵夫人主催の舞踏会。
ロイヤルウェディングの明るい美しさと対比した、ゴシック調な黒いセットが退廃的。
男性陣は黒いタキシード、女性達の黒地に金銀のラメを織り込んだドレスが素敵。
妖艶なロットバルト男爵夫人と王子、客達が踊ります。

ファンファーレが鳴り響き(古典のオディール登場音楽で)
来るはずのないオデットが、白いヴェール&純白のドレスで登場。
どこかイっちゃってる感があるけど、清らかな美しさに魅せられる王子。
オデットとロットバルト男爵夫人の立場が逆転。
プティパ版とは逆で、発想が面白い演出。

チャイコフスキーPDDの曲も、原曲通り。(本来、黒鳥のPDD用に作られたもの)
オデットと王子の愛が奏でられ、男爵夫人は王子にすがりつくも見向きもされない。
ロシア(ルースカヤ)の曲で、男爵夫人のソロ。見せ場でした。
怒り悲しみ、髪飾りが取れるほど激しく感情的になる様子が切ない。
優柔不断な王子に翻弄されて、同情してしまう。。。
嫉妬した男爵夫人は、オデットをサナトリウムに戻そうとしますが
オデットは、夜の闇へと逃げ去ります。
王子は男爵夫人を振り払ってオデットを追い、男性達にオデットを探すよう命じます。
誰もいなくなったパーティー会場に、男爵夫人だけが取り残されます。。。

休憩なしで四幕、想像のでなく、本物の湖。
湖畔でウェディングドレス姿のオデットを見つけて、抱擁する王子。
が、王子の腕に抱かれても、傷ついた魂は癒えず
オデットはウェディングドレスを脱ぎ捨て、黒衣になり黒鳥たちの群れの中へ。
舞台中央に円形の斜め舞台が再び登場。黒い布で覆われてます。
二幕の白鳥たちが、オデットの絶望を表すよう黒鳥になっています。

王子とオデットのPDDの後、ロットバルト男爵夫人が現れて王子にすがります。
オデットは王子のもとを離れて、暗い湖に身投げ。吸い込まれるように消えていきます。
黒い湖が真っ白に変わって、オデットへの永遠の愛を誓う王子。

ペアスケートのようなリフトや複雑なサポートをこなしていたアダム・ブル。
アンバー・スコットは、心理的変化が激しいオデット役を好演。
Australian Ballet1

見応えのあるエンターテイントメントで、スタンディングオベーション!
黒と白が象徴的に使われていて、演劇的でオリジナリティもあり
ストーリー展開が上手くて、引き込まれました。
マシュー・ボーンの白鳥の影響を感じなくもなかったけど、面白かったー
ところどころプティパやイワノフ、バランシンの振付を取り入れたカンジで
クラシックだけでなく、コンテンポラリーな要素も入ってる振付。
円形の台を使った舞台装置も斬新で
古典版「白鳥の湖」の音楽の使われ方を知っていると、より楽しめます。

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Breaking Pointe

Salt Lake CityにあるBallet Westを舞台にしたBreaking Pointe
木曜8時から放送中。

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Bel Ami

美術館巡りの後に、立ち寄ったBel Ami
BelAmi
この日はチョコレートタルト。

☆チョコレートクロワッサンは、こちら

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On Tap@Whole Foods Market

Time WarnerのWhole Foods MarketにあるOn Tap 
On Tap1
ローカルワイン&ビールが飲めるバーで、入口にその日のビールメニューがあります。

On Tap2
4種類飲み比べができるBeer Flight
On Tap3

Happy Hourは、月~木曜4-7時。おつまみのメニューもありますが
Whole Foods Marketで買ったお惣菜持ち込みもOK。

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Onegin@MET Vol.2

マチネとは違う席から、ソワレを鑑賞。タイトルロールのボッレがお目当てです。
Onegin3
オネーギンABT初演は2001年で、この時タチアナ役だったケント。
オネーギンが上演される際は、シュツットガルトバレエ芸監Reid Andersonが
キャスティングを行って、リハーサル指導するとか。

Eugene Onegin: Roberto Bolle
Tatiana: Julie Kent
Olga: Maria Riccetto
Lensky: Jared Matthews
Prince Gremin: Roman Zhurbin


序奏は、The Seasons Op.37b February: Carnival
舞台は19世紀ロシア、のどかな田舎の情景。
ケント演じる文学少女タチアナは、ちょっと根暗っぽい?垢抜けないカンジ。
知的で引っ込み思案の雰囲気が出ています。
初演時もオルガ役を踊ったリチェット。天真爛漫な性格で思慮深くなさそう。
友達らしい少女たちが入ってきて、和やかさが感じられるコールドの踊り。
鏡の遊びのシーンは、手紙と共に「鏡」がこの物語のキーであることの暗示。

レンスキー役はホーベンだったのが、代役マシューズに。
月曜デビューでは良かったようで、誠実そうな好青年で
愛と詩に生きてそうな雰囲気?

若くして人生に疲れた憂愁の貴族オネーギン演じるボッレ登場に拍手☆
肉体美が見られないのが残念だけど、長身に黒い衣装が似合っててスタイリッシュ。
帝都ペテルブルクの華やかな社交界で放蕩三昧の生活を送ったオネーギンは
あらゆる事に飽きてしまい、田舎の領地に移り住んで誰とも付き合わない変人。
親友の詩人レンスキーとだけ気が合う。

どこか尊大なカンジで、終始黒の衣装が周りから浮いて見えるオネーギン。
世の中の全てがつまらなく思えるのか、倦怠と孤独感を漂わせていて
暖かかった舞台の雰囲気を一変させます。

The Seasons Op.37b January: By the Firesideにのせて、レンスキーのソロ。
The seasonsのJuneでオルガとPDD。叙情的な音楽に合った踊りで好印象。

恋愛小説にはまってるタチアナは、都会的で影のあるオネーギンに惹かれます。
表面的にはタチアナをエスコートするけど、彼にとって田舎の文学少女は退屈。
何か別のことを考えているようで、彼女を見ていない。
自分の世界に入りこむオネーギンに、タチアナは近づこうと手を伸ばすけど届かない。
二人の噛み合わない様子が、PDDで表現されていました。

若者と娘たちが登場して、ロシア風民族舞踊?この振付も素晴らしい。
ジュテで舞台を横切るシーンは思わず拍手。

オネーギンとレンスキーは、ラーリン家を後にします。
踊ったり、家路につく者、別れを惜しむオルガとレンスキーを
紗幕の外側からオネーギンが眺める演出。
同じ演出が3幕でもあって、オネーギンの心象風景のよう。

寝室にて、乳母がタチアナを寝かせようするけど
胸がいっぱいで眠ることができず、オネーギンへの手紙を書きます。
思いを抑えきれずに、鏡を覗きこむタチアナ。
ここで表れたオネーギンは、タチアナの都合の良い妄想なので
現実のオネーギンとは違って、笑顔も優しく愛情に溢れてます。

ドラマチックな音楽の鏡のPDD、ガラでは少し物足りなさを感じたけど
緩急織り交ぜたクランコのダイナミズムと疾走感。
流れるように自然に見せた二人の演技に感動!
息の合った踊りで、ボッレのリフトとサポートが神業的。
ケントも、しなやかで優美な表現。
駆け込んできたタチアナを受け止めて、高速で振り回す動きが印象的。
位置を変えながら四回連続、闇の中で美しい円を描きます。

クライマックスで直立したケントを高々とリフトして
恋の陶酔感を表現するシーン、まるで空中に立ってるよう。
支えるのも大変だろうけど、持ち上げれる方もバランスを取るのが大変そう。
舞台からかなり高いので、高所恐怖症の人には怖そう?

第2幕 タチアナの誕生パーティー。招待客がラーリン家にやって来る。
退廃的な雰囲気のオネーギン、1幕よりさらに近寄りがたい感じで
楽しげに踊る人達に背を向けて、一人カードをもて遊びます。

人がいなくなった時を見計らって、二人きりになってから手紙を返そうとするオネーギン。
持っていてほしい と一方的なタチアナ。数回やりとりがあって
素直に身を引かない子供っぽさに、わからない娘だなー と
タチアナの後ろから両腕を回して、彼女の目の前で手紙を破いて
手のひらにのせる。子どもを諭すようで、うんざりした様子。
どうやらバレエでは、30代?の大人の男性に10代の少女が恋する年齢設定のようで
分別からタチアナの恋を拒絶するんだけど、彼女の反応に困惑気味。

バレエでは(原作と違って)、ここでグレーミン公爵が登場します。
タチアナの旦那になる人 と観客に紹介。
若いのに風格が漂う老け役専門の?ズルビン。

田舎社交界に嫌気がさし、タチアナを傷つけた気まずさを感じたオネーギンは
ラーリン家と付き合いを持つきっかけとなったレンスキーに
悪戯を仕掛けることを思いつき、オルガにちょっかいを出す。
女の扱いを知ってるオネーギンに、のせられるオルガ。
リチェットの演技も上手く、軽はずみなことをしでかしそうなカンジが出ていて
落ち着いた雰囲気のタチアナとは対照的。
婚約者に悪気はないオルガが、無邪気であればあるほど
この後の悲劇がつらい。。。音楽が陽気なのも効果的。

一人カードを並べるオネーギンの横で、気持ちを訴えようと踊るタチアナ。
メソメソした演技が似合うケント。苛立ったオネーギンは
再びオルガをしつこくダンスに誘う。やめさせようと二人の間に割って入るタチアナ。
楽しんでるオルガは、言う事をきかない。

かき乱されたレンスキーの激しい感情がよく表現されてたマシューズ。
自分だけを見ている と思っていた婚約者が、そうではなかった
純粋な理想を打ち砕かれて、侮辱された と受けとめたレンスキーは
白い手袋でオネーギンを叩いて足元に投げつけて、決闘を申し込みます。
思いがけない展開に呆然とするオネーギン、招待客の前で申し込まれた決闘から
逃げる事ができず、承諾します。 

決闘の場に向かうオネーギンとレンスキー。
先に着いたレンスキーが、オルガとこの世への未練を嘆いたソロの踊り。
オペラと同じ見せ場を、クランコが踊りで表現していて
作品への敬意を感じます。

決闘をやめるよう姉妹が懇願しても、聞く耳を持たないレンスキー。
姉妹を交互にリフトする振付も、よく出来てるなぁ。
紗幕の向こう側で行われる決闘シーン。
親友の命を奪ってしまった愚行に、後悔してもしきれないオネーギン。
苦しそうに歪んだ表情で悲しみ、何ということをしてしまったんだ! と
オネーギンの心の叫びが聞こえてきそうでした。
ちなみに、原作者プーシキンは妻に言い寄る男と決闘して37歳で亡くなっています。

三幕、田舎とはガラリと雰囲気の異なるグレーミン公爵邸の舞踏会。
幕が上がると、ダンサーたちが舞台上に並んでます。
名門貴族の豪邸ぶりを表すセットや衣裳で、ダンサーたちの表情も
どこかツンとすましたようなカンジで、2幕とは別世界。

群舞の後、寂寥感漂うボッレ登場。老けメイクの方が、哀れみが増しますね。
軽率な行いから親友を殺してしまったオネーギンは
レンスキーの亡霊から逃げるように、放浪の旅に。
その旅にも飽きて、ふらふらとペテルブルクに戻って来ます。
原作とは異なって、10年以上の歳月が流れてた設定のよう。

舞台が暗くなり客たちの姿が消えて、過去の放蕩生活・恋愛遊戯の記憶が蘇る。
女性が次々と現れて、オネーギンと踊っては姿が消えていく幻影。
何人もサポートするオネーギン役は大変だー

疲れた足取りで客達に背を向けて座る姿は、昔と同じで孤独感が漂う。
グレーミン公爵が、若い夫人を伴って登場。
素朴な田舎令嬢だったタチアナが、今では社交界から尊敬を集めて
自信に満ちた美しさと気品で溢れています。
公爵夫妻のPDDは、タチアナの今の幸せを象徴するシーンで美しかった!
この踊りが幸福感で輝いているほど、オネーギンの失った物の大きさが感じられる。

かつて自分が傷つけたタチアナだ と気がつき愕然とするオネーギンは
我を忘れてタチアナを見つめます。グレーミン公爵が、オネーギンに妻を紹介。
再会しても動揺を見せず、節度ある態度で接するタチアナに恋焦がれます。
ちなみに、タチアナはロシア人が憧れる理想の女性 だそうで
トルストイの「アンナ・カレーニナ」と比べると興味深い。 

公爵夫妻が去った後、広間を後にするオネーギン。
1幕同様、紗幕の内側を眺める演出で
過去に犯した過ちや亡くなったレンスキーの幻影が、オネーギンを苦しめます。

タチアナの部屋。舞台奥に紗幕があり、下手に入口、上手にテーブル(鏡がある)
オネーギンからの手紙を読むタチアナの心は乱れています。
グレーミン公爵が入って来て、一人にしないで と夫に抱きつくタチアナ。
夫の留守中もしオネーギンが来たら。。。とタチアナの不安を表す上手い演出。
優しく抱きしめて部屋から去っていく公爵、落ち着いた雰囲気のズルビン。
ケントより年上に見える演技がすごい。

紗幕の向こうにオネーギンが駆け込んできて、入口前でしばし行ったり来たりします。
タチアナも、うろたえながら部屋の中を行き来する動きが
心の揺れを表していて◎

圧巻だった手紙のPDD、激しい感情の嵐が吹き荒れる官能的な踊り。
部屋に駆け込んできて、タチアナの足下に跪くボッレ。手が美しい~
離れようとするタチアナを何度も追いかけては掴んで
すがりつき抱きしめる。
2幕から3幕のオネーギンの変わり様に、ついていけない という人もいるようですが
たぶん自分が失ったものを、タチアナに託して取り戻したいのかなぁ。
ちなみに、原作ではオネーギンは手紙をつき返したり破ったりせずに
タチアナと再会するまで、大切に持っているのです。

少女の頃に見た夢が現実となり、オネーギンと情熱的に踊るタチアナ。
年月が一気に巻き戻されて感情が押し寄せてくるよう。
激しい求愛に揺らぎそうになりながらも、振り払って
かつてオネーギンが自分の目の前で、自分が送った手紙を破ったように
今度はタチアナが彼からの手紙を目の前で破り
扉を指差し、立ち去るように命じます。
絶望したオネーギンは、部屋から駆け去っていき
独りになって悲しみで身を震わせるタチアナが、手紙の破片を手にとって幕。

ダンサーたちが、オネーギン役やタチアナ役を踊りたがるのも納得の作品。
良い作品は、やはり音楽を大切にしてるなーとも思った。
オペラ「チェレヴィツキ」の曲も沢山使われているようなので、機会があったら見てみたい。
Onegin8
衣装も舞台美術のセンスも良くて、美しい舞台。
Onegin9
来年もぜひ上演してほしいです。

☆NY Timesのレビューは、こちら

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スペイン料理@Gastroarte Restaurante (fka Graffit)

ソワレ開演前に、久しぶりに会ったお友達とGastroarteでディナー。

タパス・バーとダイニング・ルームがあって(と言ってもお店はそれほど広くない)
この日は空腹だったのでTasting Dinnerを戴きました。

まずは、白&赤サングリアで乾杯♪
Gastroarte3

前菜 Eggplant with goat cheese, honey&mustard
Gastroarte4

Fresh Pasta with spicy beef oxtail octopus&roasted onion
Gastroarte5
パスタの下にビーフが隠れていて、前菜のわりにはボリュームたっぷり。

Duck Confit with crisp potato&fried duck egg
Gastroarte6
これは今イチだったらしい。。。

Monkfish with Swiss chard, celery, rhubarb&wild mushrooms
Gastroarte7
アンコウはおいしかったです。

デザート Edible Mojito
Gastroarte8

Chocolate Fritters "Miro" with orange textures
Gastroarte9

プチフールも出てきた。
Gastroarte10

deconstructed food って言うんでしょうか?
盛り付けは美しいけど、お料理は当たりハズレがあるかもしれません。
まずはタパス・バーで、ハッピーアワーとタパスをお試ししてみる方がよいかも。。

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Onegin@MET Vol.1

ABT4週目の演目は、物語バレエの傑作オネーギンです。

1965年シュツットガルト・バレエで初演。プーシキンの韻文小説「エフゲニー・オネーギン」を基に
オペラ「「エフゲニー・オネーギン」からヒントを得たジョン・クランコが振付。
音楽はオペラの曲は使わずに(許可が下りなかったため)
チャイコフスキーの他の曲を繋ぎ合わせて(マクミランの「マノン」と同じ手法)
クルト=ハインツ・シュトルツェがオーケストラ用に編曲したそうですが、選曲が素晴らしい~
Onegin1

クランコ財団が許可しないと上演されないそうですが、ABTでの上演は2002年以来。
初めて見る演目なので、マチネ&ソワレのダブルヘッダーでじっくり鑑賞。

Eugene Onegin: Cory Stearns
Tatiana: Irina Dvorovenko
Olga: Sarah Lane
Lensky: Daniil Simkin
Prince Gremin: Vitali Krauchenka


Onegin2
小さい文字が書かれた手紙を連想させる紗幕。

第一幕 ラーリナ夫人邸の庭。のどかなロシアの田舎で、淡い色合いのセット。
ラーリナ夫人、オルガ、乳母がおしゃべりしながら誕生パーティのドレスを縫っている。
タチアナは本を読んでいて、オルガが本を取りあげてドレスをあてがったりしても
本の虫。衣装からも、二人の姉妹の性格の違いがわかる。
イリーナはタチアナ役を演じるには美人すぎるかな と思ったけど
空想の世界にふける文学少女ってカンジ。
オルガ役レーンは陽気で、あまり物事を深く考えないタイプ。

女性群舞とオルガの踊りの後、鏡をのぞくと自分の結婚相手が映って見える 
という古い遊び?をする。オルガがテーブルの上の鏡をのぞいてると
彼女の婚約者の詩人レンスキーが登場。シムキンは、さわやかな好青年っぽい。
タチアナが鏡をのぞくと、レンスキーの友人オネーギンが登場。
突然鏡に映るオネーギンに、タチアナは驚いてしまいます。
この鏡の演出は、後のシーン鏡のパドドゥの伏線になっています。

レンスキーのソロ。ターンの連続でバランスを取るのが難しそうな振付。
童顔のシムキンにレンスキー役ってどうなんだろ って思ってたけど
この振付を見て、キャスティングされたのに納得。詩的な雰囲気で
ふわっと跳躍も軽く、エレガント。オルガとPDDになって
幸せな恋人同士の踊り。暗い曲調になるところがあるのは
後の悲劇の暗示?デビューにしては、まずまずだったけど
二人とも初めて踊る役で緊張してるのか、ちょっと硬かったような。

ラブラブなオルガ&レンスキーのPDDとは対照的な
タチアナとオネーギンのPDD。オネーギンは嫌な男に演じられることが多いようだけど
かわいい顔したコリー君はあまり冷酷に見えない。いちおう紳士的にエスコート。
ニヒルな笑いが、田舎の貴族をこ馬鹿にしたカンジ?
夢見がちな少女タチアナは、洗練されたオネーギンに惹かれたようだけど
サンクトペテルブルグで放蕩を続けたオネーギンは
田舎暮らしに退屈した様子。途中タチアナの存在を忘れたかのように、ソロの踊り。
PDDに戻っても、オネーギンの表情は暗いまま。
10年前もタチアナ役を演じたイリーナ、「ロミオとジュリエット」ではover actingに見えたけど
今回は抑制された演技が良かった。

村の若者たちが集い、コールドも音楽にのって踊るのが難しそうな振付。、
ラストは、男女ペアの対列が舞台上手から下手、下手から上手へと
連続ジュテで駆け抜けていきます。

間奏中に場面変わって、タチアナの寝室。舞台中央に鏡、上手にベッド、下手にテーブル。
眠れず初恋の相手に手紙を書いてると、乳母が寝かしつけに来るのが
ジュリエットと乳母のシーンっぽい?
手紙を書くうちに、ウトウト眠ってしまったタチアナ。

有名な鏡のPDD☆ 鏡に映ったタチアナは、別のダンサーが演じます。
鏡から出てきたオネーギンと夢の中で踊るタチアナ。高揚する恋心を表現した踊りで
アクロバティックなリフトの連続、その合間に跳んでターンしてサポートして と
男性ダンサーにとっては、鬼振付。
音楽は「ロミオとジュリエット」のデュエットが使われています。
オネーギンが鏡の中に消えていき、夢から目覚め
夜が明けて、オネーギンへの手紙を乳母に託します。

インターミッションはさんで二幕、タチアナの誕生パーティー。
微笑ましいオルガ&レンスキーの踊りとは対照的に
すぐにタチアナから立ち去るオネーギン。
みんなが楽しそうに踊る中、1人カードで退屈を紛らわします。
二人きりになった時に、タチアナに手紙を返そうしますが
何度渡そうとしても受け取らない彼女にイラついたオネーギンは
彼女の背後から両手を伸ばして、目の前で手紙を破ります。。。

遠縁グレーミン公爵が登場。タチアナを見初めて、ラーリナ夫人は縁談に期待してます。
純情娘の恋愛悲劇に付き合わされた憂さ晴らしに、レンスキーにヤツ当たりしようと
オルガにちょっかいを出すオネーギン。
傷ついたタチアナの嘆きの踊りでさらにウザくなり、再びオルガと踊ります。
1幕での表現は物足りなく感じたコリー君でしたが、2&3幕は良かった。

オネーギンと一緒にレンスキーをからかって無邪気に踊るオルガは
楽しいことがやめられない。シムキンが手袋を袖口にしこむのをチェック。
純朴なレンスキーは、友人オネーギンの裏切りと婚約者の気まぐれで
ロマンティックな理想が砕け散り、怒りが爆発。
キレるまでの危うい雰囲気にハラハラした-
手袋でオネーギンの頬を叩いて、決闘を申し込むレンスキー。
オネーギンは申し出に応じ、タチアナとオルガは泣き崩れます。

間奏中、夜の森に向かう二人。
決闘前レンスキーの悲しみを表現したソロの踊り、柔らかい背中の反りが美しいシムキン。
決闘をやめるよう懇願するオルガ&タチアナ姉妹とのパドドロワ。
オネーギンが登場して、本当にするのかー とピルエットの連続。

舞台奥で、オネーギンの銃弾に倒れるレンスキー(下手側ボックスからは見えない)
友人を殺してしまった呵責に苦しみ、初めて感情をあらわにするオネーギン。
レンスキーを殺し妹を不幸にしたオネーギンに、初めて冷然と接するタチアナ。
後の二人の関係を象徴しているよう?

インターミッションはさんで三幕、サンクトペテルブルグのグレーミン公爵の宮殿。
2幕田舎との対比で、タチアナの現在の栄華がわかる。
絢爛豪華な舞踏会のセット&衣装に、客席から思わず拍手。
虚しさから逃れるように放浪の末、サンクトペテルブルグに戻ってきたオネーギンが
パーティに姿を現します。原作では3年後位で?26歳だったのに、老けメイクにビックリ!
オネーギンの心情的変化を視覚的に見せたんだろうけど
バレエでは年齢設定がもっと上なのかな?
白髪混じりのネーギンが、決闘後の心満たされぬ日々を回想するように
女性たちと踊るフラッシュバック。人生に疲れた感が出ていて良かった。

グレーミン公爵夫人となった気品溢れるタチアナが登場。ゴージャスだったイリーナ☆
穏やかな曲で、夫婦のPDD。誠実そうなグレーミン公爵と踊る
美しく成熟したタチアナを見て、驚くオネーギン。失ったものの大きさに気づき
紗幕越しに、過去の出来事やオネーギンの心象風景が見える演出が◎

場面変わって、タチアナの部屋。
シックな衣装に着替えて、オネーギンからの手紙を読むタチアナ。
テーブルに鏡が置いてあり、部屋に入ってきたグレーミン公爵が映る。
1幕のオネーギンが鏡に映ったシーンを思い出させるこの演出も上手いなーと思った。

夫が部屋を出て行き、オネーギンが部屋に入ってきて手紙のPDD 
泣けたー コレ振付けたクランコすごい!と思った。踊りこなすダンサーもすごいけど。
以前とは別人のように、激しく愛を求めて跪くオネーギン。
夫を裏切ることはできないタチアナ。途中で鏡のPDDと同じ曲になり
少女の頃に見た夢を思い出したのか、我を忘れそうになりながらも
最後は毅然とした態度でオネーギンからの手紙を破って、2幕とは立場が逆に。
絶望したオネーギンが去った後、思わず追いかけそうになるけど
何とか踏みとどまり、それまで抑えてきた感情が一気に溢れ出た表現が良かった。
観客の方に向き直って、嘆き悲むタチアナの前に幕。

いろいろ対比させた構成が効果的で、心理描写を物語るドラマティックな振付が素晴らしかった。
Onegin4
編曲したクルト・ハインツ・シュトルツェさんにも拍手!
しばらく「フランチェスカ・ダ・リミニ」を聴いて余韻に浸ってました。。。


★オマケ★
Misty2
ラ・バヤデールでガムザッティ役を踊ってたミスティ・コープランド
自分の火の鳥の写真↓をバックに撮影中。   
Misty3

Misty1

私と同じようにコソッとミスティの写真を撮ってた男性がいて、どこかで見たことある? 
と思ったら、ABTのコールドのダンサーだった。つい名前で呼んで話しかけたら
怪我して今シーズンは踊れないそうで、残念~

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AQ Kafe

AQ Kafeでコーヒータイム♪
AQ Cafe
Cinnamon Bunと一緒に。

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Parkにて

暑くなってきたので、先週からスクーターを乗り回してます。
Pond1

雨が多かったので、ジャングルのようになった?

Pond3

Pond4

Pond8

Pond7

Pond6
エサ持ってないのに、よって来るヤツ。

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今年植えたお花

今年は雨の季節が遅く来たような?

よく育つHydrangea(Early Blue)を追加で植えたり
New Guinea Impatiens(Red,Pink,White)など。
Gardening

植えたら、すぐ開花した紫陽花
Gardening2

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