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ウィーン国立バレエの「くるみ割り人形」

ピーター・ライト版に続いて、The Nutcracker第6弾
26日ウィーン国立バレエの「くるみ割り人形」(ヌレエフ版)がORFでストリーミング。
アーカイヴで観られます。
10/7初演された時の映像のよう。

http://tvthek.orf.at/programs/4592657-Matinee-am-Feiertag/episodes/5150437-Matinee-am-Feiertag

Clar: Liudmila Konovalova
Drosselmeyer/Der Prinz: Vladimir Shishov
Luisa: Emilia Baranowicz
Fritz: Davide Dato
Der Vater: Gabor Oberegger
Die Mutter: Franziska Wallner-Hollinek
Schneeflocke: Alena Klochkova、Prisca Zeisel
Arabischer Tanz: Ketevan Papava、Eno Peci
Chinesischer Tanz: Marcin Dempc、András Lukács、Richard Szabó
Pastorale: Ioanna Avraam、Kiyoka Hashimoto、Masayu Kimoto


ヌレエフ版は、ドロッセルマイヤーが王子に変身するのが特徴。
クララは大人のダンサーが演じて、王子とのPDDが3つあり
少女から大人へと成長物語?

1幕、シュタールバウム家の外で、馬跳びやでんぐり返りをする若者。
上手にオルゴール弾き?下手にストーブで食べ物を焼いて売る人。
招待客が玄関から入っていき、最後にくるみ割り人形を持ったドロッセルマイヤーがやって来る。

豪華な邸宅でのParty。奥行きのある舞台で、大きなツリーが飾られて
下手にピアノ、上手に階段。
ウラジミール・シショフ演じるドロッセルマイヤーは、ミステリアスな雰囲気。
ドロッセルマイヤーは足が悪い という設定なので演技のみ。少し足を引きずって歩く。
行進曲を踊るのは子役達。フランツとルイーザは、大人ダンサーが演じます。
大人たちの衣装はシックで、軍服姿の男性もいます。
ドロッセルマイヤーが子供たちに人形劇を見せた後、3体の人形が順に踊る。
シュタールバウム家の子供3人が人形に扮した設定で、踊り終わると
兵隊はフランツ、コロンビーヌはクララ、ルイーザはトルコ人形?だったのがわかる。

コロンビーヌの衣装を脱いだクララは、ドロッセルマイヤーにくるみ割り人形を
プレゼントされて喜ぶ。クララの踊りにピアノ伴奏するドロッセルマイヤー。
リュドミラ・コノヴァロワは、クララにしては大人の雰囲気があり
あまり少女っぽくないカンジ。
くるみ割り人形はよくある赤でなくて白、なので後で踊る衣装も白です。
祖父と祖母がリードするダンスで盛り上がった後、暗転。
上手にある椅子で、くるみ割り人形を抱いて眠るクララ。

ねずみたちが出てきて、12時の鐘がなります。時計にはドロッセルマイヤーがいます。
クララはねずみたちに追いかけられて、プレゼントを投げて
くるみ割り人形を抱いて逃げる。
なぜかネズミたちに服を脱がされて白いドレスになるクララ。
子供向けバレエなのに、このシーンはいいのかな。
王冠と赤マントをまとったマウスキングが登場~
クララの後ろから、白い衣装のくるみ割り人形(王子とは別のダンサー)が立ち上がり
おもちゃの兵隊の指揮官になって、ネズミたちと戦います。クララは楽しそう?
くるみ割り人形がマウスキングを倒して、王子になってクララとPDD。

ドロッセルマイヤーが王子 というのは、珍しい設定ですが
クララがひそかに不思議なおじさんドロッセルマイヤーに憧れてるって解釈?
異性への目覚めなのかな。
手をつないだまま回転するのがラブラブっぽい。
細かいユニゾンのステップで、サポートの合間に踊る王子は難しそうな振付。
雪が降り始めて踊る、王子のソロがカッコいい☆
雪の精は白&シルバーのエキゾチックっぽいチュチュで、ソリスト2人。
華麗に踊って、最後にクララ&王子が出てきて幕。
ウィーンでも、幕ごとにカーテンコールがあるんですね。

2幕、王子&クララの2つ目のPDD。流れるような腕の動き。
ヌレエフ独特の脚捌きで、爪先まで美しい。
スモークが焚かれて、再びパーティーに戻って悪夢をみるクララ。
おもちゃの兵隊とネズミたち、幻影が次々に現れて
ドロッセルマイヤーが落としたくるみ割り人形をマウスキングから守るクララ。

大きな被り物をつけて黒いコウモリにような衣装の人たちが登場して
ちょっと不気味なシーン。実は彼らはクララの両親やPartyの出席者たち という設定。
クララの大人への恐怖心を表わしてるそう。
幻想怪奇な原作のイメージを出したかったのか、フロイト的?
くるみ割り人形を取り上げられて、大人たちにサポート&リフトされまくるクララ。
ドロッセルマイヤーがくるみ割り人形を持って階段を上がり、王子に早替わり。
被り物を取った人たちが、彼女の家族であることをクララに示して
家族たちによる各国の踊りを上手から見るクララと王子。

スペインの踊りは、ルイーザ&フリッツ役がリードカップル。
ペア3組従えて、衣装も振付も素敵。
アラビアの踊りには、祖父母役がいます。この振付が面白くて
夫婦と娘3人とカップル二人が大皿を囲んでいて
食べ物をもらえないカップル二人がPDDを踊り、その間にすべて食べられるも
最後に色仕掛けで騙してお金を抜き取る というストーリー仕立て。
ロシアの踊りのリードは、クララの両親。ペア4組従えてテンポよく盛り上がる。
中国の踊りは、坊主頭の男性3人。よくある跳びはねる振付でなかったのが良い。
パストラルはロココ調で、パドトロワ。音楽にのって踊るのが難しそうな振付。
日本人ダンサーの木本全優さんと橋本清香さんが活躍されてました。

花のワルツはチュチュ、白カツラ頭に羽根飾りがついて宮殿の舞踏会風?
男女12組が、輪をモチーフにして円を描くように踊る。
後半は列になって男性のみの群舞、女性のみの群舞
再びペアになって、リフトでフィニッシュ。ちょっと下ろすのが早かったけど。

ティアラ付きの豪華な衣装に着替えて、最後のPDD。これが超ハード!
ユニゾンでアラベスクの連続。コノヴァロワはバランス技が得意そう。
アダージョでも男性はサポートだけでなくユニゾンの踊りや
二人ピッタリ揃ったターン、フィッシュダイヴやリフト
ラストは片足立ちで体の横に女性を乗せるポーズ。
あの体勢で維持できるバランス感覚がすごい。
直後に、ソロを踊る男性ダンサーは大変。でも軽やかに踊りこなすシショフ。
ラストはピルエット両回転。金平糖の精の踊りは優雅で
コーダもテクニックを見せつけた二人。

最後に、花のワルツと各国のダンサー、クララ&王子が踊って
暗転。再びシュタールバウム家の居間でくるみ割り人形を抱いて椅子で眠るクララが
目覚めて、ドロッセルマイヤーも早替わりして登場。
招待客たちが帰っていきます。ドロッセルマイヤーを追って外に出るクララ。
お屋敷前で、クララを優しく見つめて静かに去っていくドロッセルマイヤー。
クララが雪の降る中、くるみ割り人形を抱きしめて幕。

ヌレエフ版は明るいファンタジーではなくて、ちょっと暗くてシュール。
ディヴェルティスマンの振付が独創的で、これまで観た中で一番好きかも。
王子役は踊りこなすのが大変そうな鬼振付でした。

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術