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映画「The Red Shoes」デジタルリマスター・エディション

1948年のイギリス映画「赤い靴」を鑑賞。バレエ映画の不朽の名作です。
Red Shoes1
監督はマイケル・パウエルエメリック・プレスバーガー
アカデミー賞劇映画音楽賞、美術監督・装置賞受賞。ゴールデングローブ賞作曲賞受賞。
マーティン・スコセッシが2年の歳月をかけてオリジナル・ネガを修復した
デジタルリマスター・エディションが、2009年カンヌ国際映画祭で世界初公開され
神戸アートビレッジセンターで上映中だったので、観に行くことに。

ミュージカル「コーラスライン」で、オーディションを受けるダンサーが
「幼い頃、映画『赤い靴』を観てバレエを習い始めた」と言って(歌って?)ましたが
マーティン・スコセッシも8歳の頃、父親に連れられて映画館で観たらしい。
日本でもこの映画の大ヒットで、クラシックバレエ・ブームが起こったそうで
バレエ教室が次々と出現し、靴業界でも赤い靴が流行したとか。

映画のタイトルでもあり、劇中劇バレエの「赤い靴」は
一度履いたら死ぬまで踊ることがやめられないアンデルセンの童話「赤い靴」が
モチーフになっていて、ストーリーの暗示にもなっています。
ちなみに、ハンス・アンデルセンは靴屋の息子だったそう。

ボリス・レルモントフ(アントン・ウォルブルック)率いるレルモントフ・バレエ団に
バレリーナのヴィッキー(モイラ・シアラー)と作曲家ジュリアン(マリウス・ゴーリング)が加わる。
レルモントフに才能を見出されたヴィッキーは、
結婚で退団したボロンスカヤ(リュドミラ・チェリナ)の代わりに
新作バレエ「赤い靴」の主役に抜擢されて、脚光を浴びるが
その地位は「赤い靴」のように踊り続けることを要求する。
ジュリアンとヴィッキーは恋に落ちるが
「愛などバレエの妨げになるだけ」と芸術至上主義のレルモントフは激怒。
芸術に生きるか、恋に生きるか悩み・・・

撮影当時サドラーズ・ウェルズ・バレエ(現ロイヤル・バレエ)のプリンシパルだった
モイラ・シアラーロバート・ヘルプマン(ボレスラフスキー役)
バレエ・リュスのレオニード・マシーン(リュボフ役)
バレエ・リュス・ド・モンテカルロのリュドミラ・チェリーナ
と名ダンサー達が出演していて、バレエファンにはたまらない~
バレエシーン全体をヘルプマンが振付、靴屋のパートはマシーンが振付して踊ってるけど
印象的だったのは、レオニード・マシーンの踊り。撮影時なんと52歳!

「白鳥の湖」「ジゼル」「風変わりな店」「コッペリア」」「レ・シルフィード」などの
サワリが踊られていますが、見所は何といっても 「赤い靴」の上演シーンで引き込まれます。
トーマス・ビーチャム指揮によるロイヤル・フィルハーモニーの演奏も素晴らしく
舞台美術と撮影にも、当時のイギリス映画の底力が感じられます。
絵本のように色彩豊かで、鮮やかな深紅のポワントが印象的で
趣向を凝らした舞台装置や、映画的な演出もあり
ヴィッキー自身の幻想が描写され、妖しげでちょっとダリを思わせる映像美は
63年前の作品とは思えない~今見ても色褪せたカンジがしません。
できることなら、実際の舞台で演じられる「赤い靴」を鑑賞してみたい☆

ちなみに、名優ウォルブルックが演じるレルモントフのモデルになったのは、数々の名作と
名ダンサー&振付家(アンナ・パブロワ、ヴァーツラフ・ニジンスキー、ジョージ・バランシン)を
この世に送り出したバレエ・リュスセルゲイ・ディアギレフ と言われていて
グリシャ・リュボフ(靴屋)を演じるレオニード・マシーンも、ディアギレフに見出されたダンサーです。

ディアギレフの愛人だったニジンスキーは、バレエ・リュスでスターダンサーとなるも
ロモラ・デ・プルスキと結婚して、ディアギレフに解雇されます。
(ニジンスキーの後、次のスターとなったのがレオニード・マシーン)
自分でバレエ団を結成してもうまくいかず、精神をきたして病院で生涯を終えたニジンスキーと
映画の主人公ヴィッキーが、重なって見えました。。。

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(2011/12/22)
モイラ・シアラー、アントン・ウォルブルック 他

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