La Sylphide (Bolshoi Ballet)

9/30に上演されたボリショイバレエの「ラ・シルフィード」を鑑賞。
La Sylphide1
シャルル・ノディエ原作「トリルビー アーガイルの小妖精」をアドルフ・ヌリが脚色した全二幕バレエ。
La Sylphide

1836年デンマーク王立劇場で初演されたブレノンヴィル版を基に
ヨハン・コボーが2005年ロイヤルバレエで再振付・演出したもので
2008年ボリショイ初演。

Sylph: Ekaterina Krysanova
James: Vyacheslav Lopatin
Madge: Irina Zibrova
Effie: Anna Rebetskaya
Gurn: Denis Savin


一幕、スコットランド。序曲が終わって幕が上がると
椅子で眠っているジェームズがいる。下手に暖炉。
全体的に暗い舞台の中で、白い妖精シルフィードがジェームズの周りで踊る。
上手側に窓、ジェームズの友人2人もテーブルで居眠りをしている。

眼を覚ましたジェームズは、シルフを見て驚き追いかけるが
シルフは暖炉から外(煙突?)へ出て行ってしまう。
シルフ役エカテリーナ・クリサノワが、何かに掴まって上がっていくスペクタクル。

友人たちを起こして、今見たことを説明するジェームス役ヴャチェスラフ・ロパーティン。
キルト姿が、あまり似合ってない?踊りは良かったですが。
友人役二人は、ボロビヨフとゴロヴィン。

ジェームズの許嫁エフィがやって来て、ジェームスの母親に挨拶。
エフィに思いを寄せるジェームズの友人ガーン役デニス・サーヴィンの方が
ジェームスよりもカッコいいんだけど。
友人たちが訪れて、結婚の準備。シルフのことを考えて上の空のジェームズと踊る
エフィ役アンナ・レベツカヤがかわいい♪初々しい花嫁ってカンジ。
マリッジブルーのジェームズ、ってマリッジブルーは万国共通?
と言うか、この時代からあったのね。

男女3組のパドシスの後、エフィのソロの踊り。ここはコボーの振付なのかな。
いつの間にか暖炉のそばにいた占い師マッジ役イリーナ・ジブロワを
ジェームズは追い出そうとするが、エフィと女性たちが止めて占ってもらうことに。
エフィは、ジェームズとは結婚しない と予言されて悲しむ。
「ガーンと結婚する」と言われて、ジェームズが激怒。
喜びながらも戸惑うガーン。

エフィたちが出て行きジェームズ一人になると、再びシルフが窓辺に現れる。
ジェームズに求愛するシルフを追いかけずにいられないけど
ひらひらと飛んでいて触ることができない。
(この時代のパドドゥはリフトやサポートがないので、シルフに触れない)
クリサノワは妖精 と言うよりも、ちょっと人間的に見えた。表情豊かなせいかな。
ガーンが入ってきて、ジェームズが急いでシルフを隠す。
シルフが消えてた時のサーヴィンの演技が、ユーモラスでよかった。

花嫁衣裳に着替えたエフィやジェームズ母、友人がやってきて宴が始まる。
マイムが多い1幕ですが、踊りの見せ場です。
サーヴィンのダイナミックなガーンのソロ。
ジェームズのバリエーション。シルフィードよりも軽やかなロパーティンは
脚をパンパン打ちつけて踊り、優柔不断男の演技も上手い。
Scottish Danceで盛り上がってると、シルフが現れて(ジェームズにしか見えない)
ジェームズから結婚指輪を奪い去ります。
シルフを追ってジェームズが森へ行ってしまい、泣き崩れるエフィ。かわいそう。。。

インターミッションでは、マッジ役イリーナ・ジブロワへのインタビュー。
コボー版のマッジは、御伽話に出てくるようなオドロオドロしい老婆のイメージを取り去ったそう。
だからメイクが濃くないんですね。
ロイヤルでは、コボーが演じることもあるそうで。

2幕、森の中。マッジがジェームズに復讐しようと手下たちと魔法のスカーフを作っている。

場面変わって、霧がたちこめる中で3人の妖精が踊っている。
シルフを追いかけてきたジェームズ登場。
ロパーティン帽子をかぶってる方がいい と思ったら、すぐシルフに取られちゃった。
無邪気なシルフと楽しそうに踊るけど、ジェームスは捕まえられない。
仲間の妖精がやって来て、幻想的なコールド。背景の絵も美しい。
妖精3人はティホミロワ、Chinara Alizade、ルンキナ。
たおやかなクリサノワ。ロパーティンは見事な脚捌きで
跳んだり回転するたびにスカートが翻って、筋肉パンパンの太ももが見える。
コーダは、ユニゾンの振付で盛り上がります。

シルフやジェームズがいなくなると、ガーンたちが森にやって来る。
ジェームズの帽子を見つけたガーンは、マッジに唆されてエフィに結婚を申し込む。
1幕ではガーンに見向きもせずジェームズに一途でけなげだったエフィ
あっさりガーンにのりかえる。

結婚準備で立ち去るエフィとガーンを見送るマッジの前に、ジェームズが現れる。
マッジが彼にスカーフを差し出す。
シルフが身に帯びれば触れることが出来る と聞いて
喜んでスカーフをもらうおバカなジェームズ。

ジェームズは、スカーフを見て喜ぶシルフをやっと捕まえることができた。
が、無邪気に飛び回っていたシルフが、身にまとった瞬間に苦しみ出して
シルフにとって命の源である羽根を失い、はかなく息絶えます。
仲間の妖精たちが、シルフの亡骸を運んでいきます。

嘆き悲しむジェームズの前に、結婚したエフィとガーンが通り過ぎていく。
マッジを見つけて、怒りをぶつけるジェームズ。
シルフの亡骸が空に飛んでいくのをマッジに無理やり見せられる。
すべてを失い絶望したジェームズは、倒れ伏す。
ジェームズの破滅を見届けたマッジが、ドレスの裾をめくって見せるんだけど
マッジも妖精だったってこと?意味深で余韻を残すラスト。

どの登場人物にも好感が持てなくて、悲劇で終わる暗い結末だけど
男性ダンサーの見せ場が多くて、レーヴェンショルドの音楽が好き。
コボーの改訂は、マイムを多くして演劇的要素を濃くしたのかな?
マッジの絡みが増えたけど、ストーリーとして筋が通るようになっています。

La Sylphide2
やな男ジェームズを好演したロパーティン

La Sylphide3
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