La Fille Mal Gardee (Royal Ballet)

昨年5/16に上演されたロイヤルバレエ「リーズの結婚」のアンコール上映。
La Fille Mal Gardee5

現存する最古のバレエ作品で、初演1789年ジャン・ドーベルヴァル振付。
(タイトルと台本だけ残って、振付は失われた)
貴族や妖精が登場しない庶民を描いたバレエは、当時珍しかったそう。
1960年フレデリック・アシュトンが改訂振付、フェルディナン・エロールの音楽を基に
ジョン・ランチベリーが編曲。
未亡人で裕福な農園主シモーヌ(男性が演じる)と娘リーズと恋人コーラスのドタバタ劇。
あらすじは、こちら。牧歌的な雰囲気のラブ・コメディで、本物のポニーも登場。

Colas: Steven McRae
Lise: Roberta Marquez
Widow: Philip Mosley
Alain: Ludovic Ondiviela
Thomas: Gary Avis


1幕、農園の中庭。小屋から出てきた雄鶏と雌鶏が、元気に朝を告げる踊り
英国バレエお約束の着ぐるみで、顔が見えないのでダンサーは大変そうだけど
羽を動かしたり足を掻く動きがコミカルでかわいい。ほんわかします。

下手にある家からリーズ役、マルケスが登場。
窓からリーズの母シモーヌ役モーズリーが顔を出すと、コソコソ隠れるリーズ。
芸達者なモーズリーは、ひとつひとつの仕草が面白くて
全編オバサンっぽい演技で楽しめました♪

リーズがバター皿を持って踊り始めると、鶏たちがはけていく。
リボンをもったリーズの踊り、新体操のようで
このバレエでは、小物を持った踊りが沢山あります。
小柄なわりに体格がしっかりしてる(バレリーナっぽくない)マルケスは
好みのダンサーではないけど、マイムが上手く表情豊かで愛らしい。

ピンクのリボンを愛のしるしに結び付けておくと
後から現れたコーラスが見つけて、嬉しそうにそれをほどいて
自分が持って来た棒に結びつけて踊る。
このピンクのリボンは、後のパ・ド・ドゥや友人たちとの田園の踊りでも大活躍。

コーラス役マックレーは背は低いけど、若々しく爽やかな雰囲気でこの役にピッタリ。
ようやくリーズと会えたけど、シモーヌに見つかって邪魔されてしまう。
農夫と村娘たちの群舞。鎌を持って踊ります。

やがてシモーヌがいなくなると、二人で仲良く踊る。リボンのPDD
ターンしてリボンを体に巻きつけあったり、お馬さんごっこ?したりラブラブな二人
巨大あやとりを完成させる振付、よく考えたなぁ。
かなり長いリフトがあって、マルケス重そう。。。
村娘8人の踊りに、リーズが加わる。

女手一つで(ダンサーは男だけど)育てた娘を、お金持ちの葡萄園主トーマスの息子アランに
嫁がせたいシモーヌ。なぜ男性がシモーヌを演じるのか と思ったけど
リーズを担いだり振り回したりするから、男性の方が適役ですね?
トーマスとアラン親子が訪れてきたけど、赤い傘がお気に入りのアランは
ちょっとおバカな不思議ちゃんキャラ。オンディヴィエラは、笑いを誘う自然な演技。
踊りはコミカルだけど、細かいステップが難しそう。
ピンクのかわいい衣装に着替えたリーズと一行は、トーマスの馬車で収穫中の畑へ。
ここでポニーちゃんが登場するんですね。

背景画が変わってニワトリの踊りの後に、ワインボトルを持ったコーラスのソロ
開脚ジャンプしまくりでもエレガントなマックレー。お茶目な演技も似合ってます。
畑では収穫の最中で、刈り取った麦の束に囲まれながら農夫たちが陽気にダンス。
ワインを差し入れするコーラスが、リーズの結婚話を阻止するため協力を呼びかける。
伸びやかに踊るマックレー、足のラインが美しい~

トーマスたちが登場。リーズとコーラスとアランの変則的な?パ・ド・ドロワ。
子供のように純真で憎めないキャラのアラン、農夫や村娘たちと踊る。
横笛を吹く男性の踊り、脚捌きが見事です。
フォークダンスっぽい踊りの後、アランも笛を吹こうとするけど
上手く吹けなくてみんなにからかわれる。

トーマスたちがいなくなるとリーズとコーラスのPDD、見せ場です。
リーズの友人たちも加わり、花が開くような華やかなリボン。
8本のリボンを持ってのプロムナード、これまたハードな振付ですね~
頑丈そうな脚でバランス技をきめてたマルケス。
マックレーは柔軟性があって、しなかやな跳躍、鮮やかな回転技
グラン・ジュッテしながら舞台をスピーディに旋回。
くるみ割り人形で観た時も上手いなーと思ったけど、6月ABTゲスト出演が楽しみになってきた!

ラブラブな二人を見て、もちろんシモーヌが激怒。が、みんなにのせられて
村娘達と木靴の踊りを披露。オバサンキャラで軽快に踊ります。
メイポールダンスでリボンを編んで楽しく踊っていると、突然どしゃ降りの雨
ニワトリも加わっての大騒ぎに。雷雨がひどくなり、散り散りに家路へと急ぐ。
傘を開いたアランは強風にあおられ、飛ばされて宙に舞う(笑)

2幕、リーズの家。雨に濡れた母娘が家に駆け込んでくる。
風邪をひかないようリーズにクリーム色、自分はピンクのスカーフを巻くシモーヌ。
コーラスに会いに行きたいリーズ、母親は扉に鍵をかけてポケットに入れる。
二人の攻防戦が面白くて、娘を出て行かせないよう糸巻きを手伝わせたり
タンバリンを叩いてリーズを踊らせたり。が、眠気が抑えきれなくて寝てしまうシモーヌ。
外に出られないリーズは、窓から身を乗り出してコーラスと抱き合います。
扉越しに踊る二人、サポートするのが大変そう。

突然シモーヌが目を覚まし、コーラスはあわてて引っ込み
リーズは、ごまかそうと踊り出す。熱でも出たのか? と思ったシモーヌでしたが
気分が乗って一緒に手拍子して楽しそうに踊る。
農夫達が収穫した麦束を持ってやって来て、シモーヌが賃金を支払う。
仕事がすんだ事を祝って踊り出す農夫たちにまぎれて外へ出ようとするリーズを
家に閉じ込めて、鍵をかけて外出するシモーヌ。

閉じ込められたリーズは、コーラスとの未来を幸せそうに思い描いていると
さっき運ばれた麦束に隠れていたコーラスが、喜んで飛び出してくる。
自分の持って来たピンクのスカーフとリーズのクリーム色のスカーフを交換して
お互い愛の結び目を作る。
が、シモーヌが戻ってきて、慌ててコーラスを2階の寝室に隠すリーズ。

帰って来たシモーヌは、リーズのピンクのスカーフに気づくも
時間もないので、ウェディングドレスに着替えるよう命じて
コーラスが隠れているとは知らずに、リーズを寝室に閉じ込める。

トーマスと公証人と書記?がやって来て、証書に署名しトーマスとシモーヌは乾杯。
農夫や娘たちに囲まれて晴着姿のアランが、指輪と赤い傘を持ってやって来る。
指輪を渡すように言われたアランは、階段を上がって2階へ。
が、扉を開けるとウェディングドレス姿のリーズとコーラスがキスしてて大騒ぎに。
めまいを起こすシモーヌ、憤慨するトーマス、がっかりするアランかわいそう。。。
愛し合っているコーラスとリーズこそ結婚させるべき と公証人がシモーヌを諭し
ついに折れて二人の結婚を認めます。
激怒したトーマスは、呆然としているアランを連れて出て行く。

皆に祝福されたリーズとコーラス、ラブリーなPDD
農夫の一人が横笛を吹き始めると、みんなで楽しく踊って退場。
めでたしめでたし と思ったら、誰もいなくなった家にアランがこっそりやって来て
忘れていった大切な傘を見つけると、ご機嫌で飛び出していって幕。
La Fille Mal Gardee2
ほのぼのアシュトンワールド、でも振りは速いし小道具を持って踊る場面が多く
ブルノンヴィルやヌレエフが喜びそうな?脚捌きを見せる高度な振付で、見所がいっぱい。
La Fille Mal Gardee3
笑いがちりばめられたコミカルな演劇バレエ、ハッピーな気分になれる楽しい作品です。
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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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