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Swan Lake@MET Vol.2

ABTから引退するニーナ・アナニアシヴィリの華麗なる舞いがMETで観られる最後の日。

熱狂的なファンが多く、彼女が舞台に上がる日は会場内が独特な雰囲気になります。
もちろんこの日はソールドアウトで、立見席までギッシリ。

友人を待ってる間、チケットを握りしめて佇んでいたら(紛らわしくてゴメンなさい)
売り手に間違えられて、買いたい人に話しかけられました。

Odette-Odile: Nina Ananiashvili
Prince Siegfried : Angel Corella
Benno, the prince's friend : Gennadi Saveliev
von Rothbart, an evil sorcerer : Marcelo Gomes and Isaac Stappas


プロローグでは、ロットバルト役ゴメス登場で拍手☆
この公演に対する観客の期待の高さを感じます。
紗幕を通してもゴメスの気合が伝わり、何か特別なことが起きる予感。。。
オーラを発するニーナが登場すると、この短いシーンでさえも
舞台に引きずり込まれます。

1幕、火曜の出来が今ひとつ と聞いてた王子役アンヘル
出だしに少し重たさを感じたものの、段々調子を上げていったよう。

ベンノ役サヴェリエフは、脇をキッチリ固める演技。
パドトロワは、PavamMessmer
メスマーはlovelyな踊りで、ミルタ役に続く好印象。

2幕、化け物版ロットバルトはお気に入りのスタッパス

そして、情感がたっぷりのニーナの白鳥。
バレエ観賞歴が短いド素人の私でも、彼女の白鳥は特別だとわかる。
例のまるで骨格がないような体の使い方、優雅に波打つアームスの動き
一つ一つが白鳥の羽ばたきそのもので、どの瞬間を見ても美しい~
ジワジワと心に染み込んでくる完璧な表現力で
グラン・アダージョやバリエーションでは「このまま終わらないで」と何度思ったか。。。
コーダでは激しい振りにもかかわらず、しなやかで
音楽との調和も素晴らしかった。

圧巻だった3幕は、まさに興奮の坩堝に。
まず、存在感たっぷりのゴメスの演技が熱い!アンヘルを食ってましたー
花嫁候補の王女たちが操り人形のようになって
次々に魅入られていくのも頷ける妖しさで、フェロモン全開。
コープランドを横にどかせる動きでは、笑いが起こり
派手なソロの踊りでは、ポーズの美しさや高さのあるジャンプで
ロットバルトの魔力を見事に表現。
オディールに吹き込むシーンでは、マントを効果的に使っていたのが印象的。

ニーナのオディールは、昨年よりもさらにパワーアップしたような。
誘惑するというよりも、存在自体が魅力的。
ジークフリートでなくても、コロッと騙されてしまうに違いない。
PDDコーダの最後は、他の人と振付が違って
もとフィギュアスケート選手でスピンが得意なのか
得意の高速ピケターンで盛り上げました。

そして、ラストのクライマックス直前
突然、ゴメスがニーナのスピンのサポートに入り
あれ?なんでPDDにロットバルトが加わるの?
こんな振付あったっけ?と思っていたら
ニーナを高々とリフトをした後、空中に放り投げてアンヘルへ渡してフィッシュダイブ!
客席は大歓声・大興奮☆
拍手がなかなか鳴り止まず、この後の音楽が聞こえなかったほど。

カーテンコールでもやってくれたサービス精神溢れる3人。

アンヘルも、3幕ではいつものようにパワー全開でガンガン回って
マザコン王子の演技も上手く、盛り上げてくれました。
パートナーシップも素晴らしく
ニーナとの最後のPerformanceを楽しんで演じているように見えました。

4幕、アンヘルの演技も丁寧で良かったけど
ニーナの表現力は、もう違う次元にいるような気がしてならない。
あるもの全てを出し切って完全燃焼した と言うカンジ。
スタッパスも、見せ場が少ないのがもったいないくらいの演技で
ラストを引き締めてくれました。

終演後は、ものすごい拍手と大歓声。
舞台近くにドッと走り寄る観客
投げ込まれる花束とフラッシュの嵐☆

カーテンコールでは、群舞の白鳥一人ずつから花を受け取り
アンヘル、ゴメス、指揮者Ormsby Wilkins(指揮棒を贈呈)、スタッパスが花束を渡した後
プリンシパルダンサーたちも一人ずつ登場して花束を渡して
(ゴメスとホールバーグは、床にひれ伏してニーナを崇めていました)
バレエミストレスのIrina Kolpakova、Kevin McKenzie監督も舞台に現れて
みんなで彼女の引退を惜しみました。
Heleneちゃんも壇上に登場して、紙吹雪が舞いました。

Nina Farewell
unforgettableな舞台で、この場にいられた事に幸せを感じました。

幕が閉じても、途絶えることのないアンコールと拍手に
全身で応えてくれて(花束キャッチも上手)
最後までみんなをハッピーにしてくれたニーナでした。

☆NY Timesの記事&写真は、こちらこちら
Dance View Timesの記事は、こちら
Playbill Artsの記事は、こちら

ABTを去ってしまうのは、とても淋しいけど
2004年から芸術監督を務めているグルジア国立バレエの日本公演を
今から楽しみにしています。
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テーマ : クラシックバレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

うっとり。

すっかり日記を読みふけってしまいました。ありがとうございます。紙吹雪の中での写真を見ただけで、ウルッときました。本当に凄い場に居合わせたのですね。

ゴメスからアンヘルへのニーナのバトンも絶対に見たかったです!もう聴いただけで興奮なので、会場の様子が目に浮かびます。

No title

素晴らしいレポートを本当にありがとうございます!!
まるでその場にいたかのように興奮し、そして感動してウルウルしてしまいました(T_T)
ニーナは本当に素晴らしいバレリーナですね。
引退公演を観ることはできませんでしたが、昨年、そして今年の2月にDCで、彼女の素晴らしいパフォーマンスを堪能できたこと、ずっとずっと忘れません。
やっぱりABT、最高です!!!

ひまわり娘さま

素晴らしいFarewellで、観に行けてよかったです!
ゴメスからアンヘルへのバトンは、カーテンコールをクリックしたら雰囲気が伝わるでしょうか。
実際の舞台ではもっと高くリフトしたので、頭からまっさかさまに落ちたカンジのフィッシュダイブで迫力ありました。ゴメスが放り投げて観客が、オぉー!アンヘルがフィッシュダイブを受けとめて、さらにウォー!となり、まだ3幕の途中なのにすごい騒ぎとなりましたー

杏さま

あまりにすごい舞台だったので上手く言葉にできなくて、ボキャボラリーが貧困ですみません。。。
みんなから愛されていたニーナ、観客を幸せにしてくれたニーナで、完璧な舞台でした。

ダブルヘッダーで、自分が瀕死の白鳥になりかけました。。。
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